時代はめぐる
オーストラリアのカフェが、ポイントカードを紙ベースからアプリベースへ急速に変え始めたのは2015年ごろからだった。カフェにも利用者にも便利だったのだろう。ほとんどがIT系スタートアップ企業リワードルが提供するポイント・アプリを導入していた。ただ、郊外で忙しくないカフェは、一時的に取り入れたものの経費負担が大きくやめたところもあった。
そうした状況が一変したのは、新型コロナウイルスの感染流行だった。人が来なくなったカフェは次々と閉店し、リワードルの契約も打ち切りが続いた。コロナが明けて再開したカフェは、事業が落ち着きコンタクトレス決済が普及しても、ポイントアプリは下火のままだ。リワードルは多角化して事業を続けているが、カフェ業界で一人勝ちだった状況は二度と来ないだろう。
そうした中、行きつけのカフェには再び紙ベースのポイントカードが置かれていた。時代はめぐるのかもしれない。(欣達)
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