第15回 豪州版・スーパーのお惣菜活用術

新年最初の「パースで暮らす」です。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

パースは夏本番。まだまだ学校はお休みで、暑い日が続きます。毎日が慌ただしく、食事の準備に気が乗らないときもありますよね。パースでは外食が安くありません。今回は、オーストラリア版「スーパーマーケットのお惣菜」、スーパーに必ずあるデリコーナーとローストチキンを紹介したいと思います。

日本では、スーパーでたくさんのお惣菜が売ってるし、野菜が多く入ったお弁当や、デパ地下に行けばグルメな豪華おかずが簡単に手に入りました。本当に恵まれていたと思います。

オーストラリアのスーパーには、お惣菜に相当する「デリ(Deli)」というコーナーがあります。ハムやチーズ、オリーブ、ドライトマトなどそのままで前菜になるようなものや、温めるだけで食べられるミートパイ、調理済みのサラダも数種類置いています。ハムはグラム単位で、欲しい分だけ切ってくれますので便利ですし、スライスしたてのハムはおいしいです。夏休み中のこどもたちとのランチの定番はサンドイッチ。スーパーでパンとデリのハムを買い、自宅でレタスやキュウリを挟むだけです。サラダやおかずも売られていますが、今のところ残念ですが自分や家族の口に合いません。

■シンプルだけどお腹一杯

動物愛護の進んだ国。フリーレンジのローストチキンもあります。

動物愛護の進んだ国。フリーレンジのローストチキンもあります。

デリで必ず売られているものに、鶏を丸ごと1羽焼いたローストチキンがあります。すごいですよね、日本ではクリスマスにしか見かけたことがありませんでした。これが人気商品で、毎日大量に販売されています。さあ、このローストチキン、どうやって食べればよいのでしょう。自己流でたどり着いたわが家の食べ方ですが、ご紹介します。

必要な食材はローストチキン、サラダ菜(袋に入った洗浄済みカット野菜)、レモンで、全てスーパーで調達できます。サラダ菜は種類が複数あり、何でもOKです。私の好みはロケット(Baby Rocket)です。家にあるレタスやキュウリなど、あり合わせ野菜でも大丈夫。玉ねぎのスライスや、小ねぎ(Spring Onion)を刻んだもの、パセリやバジルなどのハーブを加えると、豪華になります。サラダ菜だけでも十分です。レモンはドレッシング代わりに、またはワインビネガーなどのお酢を使ってもいいですね。

サラダ菜を洗ってお皿に盛ります。水気をしっかり切るのがポイント。チキンを切って乗せ、オリーブ油、レモン、塩、コショウを振って食べる、というシンプルなものです。チキンには味がついていますので、私はこれだけで結構おなかが一杯になります。

ちなみに、お腹の詰め物は私は苦手で食べません。おいしい食べ方があったらぜひ教えて下さい。

■中華風スープにも

パースでは1つ8~13豪ドル(1豪ドル=約86円)で買えるローストチキン。外食や持ち帰り品よりはずっと安いです。店舗のキッチンで作っているので、便利でも添加物や保存料などが入ったお惣菜と比べて、ひょっとしたら健康的なのかもしれません。

1回で食べきれなくても、残ったローストチキンを使ったサンドイッチ、簡単テリヤキ丼、チキンスープ、チキンチャーハンなど、いろいろ使い回しの仕方をブログで紹介していますので、チェックしてみてください。簡単においしい鶏肉のだしが出るので、スープなどに入れるのはとてもおいしいですね。中華風のスープにも合います。

ただ一つ困ったことは、チキンを全く食べないわが家の息子。息子用には別にパンを買ったりスープを作ったりと、ひと苦労です。暑く出費もかさむ夏休み、体力と家計の節約のため、ローストチキンを活用してみてはいかがでしょうか。

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投稿者プロフィール

名取 知衣子
1973 年東京生まれ。2013 年から西オーストラリア州・パースに在住。夫、ハイスクールに通う長女、プライマリースクールに通う長男の4人家族。日本と異なる生活に試行錯誤するうちに、オーストラリアの豊かな食事情に興味を持つようになる。オーストラリアのローカル食材を使って日本人が手軽に楽しめる家庭料理を研究中。レシピをブログ「パースで手作りざんまい(http://perth-zanmai.com/)」で公開している。