地声人語・湖城の窓から- vol.542
【地声人語】
牛ひき肉の値上がりに驚いています。何年も前に貧乏学生だった頃は、中でも一番安い牛ひき肉を使ったレパートリーばかりを増やして節約に励んでいましたが、今や通常お高めのラムの方が安い勢いです。これにインフレも加わって、家計に優しいはずの食材が一変するなんてことも?わが家の食卓に並ぶ献立も様変わりしそうです。(岩下)
コロナのしつこさに驚いています。昨年までは多くても毎日数十人程度の感染者数で大騒ぎでしたが、今や数千人の勢いです。それでも街はほぼ通常に戻り、マスクはあるものの昨年よりもよほど落ち着いています。このままコロナとの共生が社会に定着することも?わが家ではもはや完全に慣れっこになりそうです。(西嵐)
大雨の連鎖に驚いています。これまでどんなに暑くても、うちわと扇風機でエアコンを入れずに乗り切ってきましたが、雨のジメジメさには敵いません。今や窓の結露でカビが生えそうな勢いです。乾燥機が急に故障し湿った洗濯物の山もでき、家の湿度がマックスになることも?わが家でエアコンのドライのスイッチを初めて押しそうです。(尋助)
【湖城の窓から】
「希望の光」
直近の半期決算で、食品のインフレやコスト圧力に苦悩していることが明らかになったオーストラリアの大手スーパー、ウールワースとコールズですが、新型コロナウイルスの流行前から注力していたのは地域密着型の小規模店舗でプレミアムな食品を販売する「ローカル化」です。
ウールワースは取扱商品に地域顧客層を反映させた「メトロ」を約80店舗展開し、コールズも地元の業者による商品や高級食材をそろえた「コールズ・ローカル」を、通常店舗数の1割を目安に拡大しています。両店に共通するのは「地元重視」の方針。地場ベーカリーで焼いたパンを販売したり、ペットが多い地域ならペットフードを多く取り揃えたりしています。
さて、地元産の食品を小規模な店舗で販売するのであれば、何も大手のチェーンでなくても良い訳です。そう考えたのか、ニュージーランド(NZ)で小規模スーパー「フォー・キャンドルズ」が開店しました。大手には納品できない小ロットの地元産商品を仕入れ、一方でフレンチ・チーズを輸入するなど、まさに地元密着の高級路線を進みます。
サプライチェーンが短ければ、新型コロナ禍での物流の混乱時にも柔軟に対応できることが、フランチャイズ展開するIGAで実証されています。オーストラリアと同様に大手スーパーの寡占状態にあり、競争がないと言われるNZで、その名にあるキャンドルの火を消さずにいられるでしょうか。今後の展開に期待です。(編集長)
【ウェルスのトリビア 〜今週の紙面から〜】
今回の農業・食品企業紹介シリーズで取り上げたメットキャッシュ。小売IGAへのサプライヤーとして知られていますが、あるハードウエア販売大手も傘下に抱えています。さて、買収を重ね拡大しているその傘下企業とは?(答えは記事中に)