地声人語・湖城の窓から- vol.539

【地声人語】

猫語翻訳アプリを試してみました。近所の猫に出くわす度、切実に訴えるような表情で鳴いて寄ってくるので、気になっていたからです。アプリを使ったところ、「何してるの?」、「撫でて」、「嬉しい」と、ただの “構ってちゃん” だったことが発覚。どこまで信憑性があるか分かりませんが、とりあえずホッとした自分がいます。(百芍)

偽監視カメラを試してみました。自宅やオフィスに偽物の監視カメラを設置したのですが、一応電池を入れれば赤い電球が点滅して、本物のように見せてくれるという代物です。ただし強盗が入ろうとしたら、奴らもプロですから、そんな玩具は分かるのかもしれません。でもとりあえずは何か備えることをした、とホッとした自分もいます。(西嵐)

禁煙ガムを試してみました。誕生日にもらったのを機会に、たばこを吸いたくなる度に口に含みます。数回噛んで、あとは歯茎と頬の間に置き、ニコチンの吸収を待つ訳です。しかし自分は何でこんなことしてるのかという違和感も。やっぱり禁煙は自らの意思でやる、とガムは中断。言い訳っぽくもホッとした自分がいます。(尋助)

【湖城の窓から】

「備えあれば」

新型コロナウイルスの流行を契機に、パニック買いが発生するようになりました。多くの場合、不確かな情報にかられた一部の消費者から始まった買い占めがさらなる買い占めを呼び、空の商品棚の写真がマスコミやSNSなどを通じて広がり、さらに多くの消費者の不安を呼ぶ、というスパイラルが形成されます。

この状況の中、スーパーが購入個数を制限すれば不安を高めるだけとして、ニュージーランドの食品小売大手カウントダウンは購入制限を実施しないと決めました。制限は不要な懸念をあおり立て、かえって逆効果もたらすだけと同社は説明しています。必要な場合は数時間で購入制限の導入は可能というカウントダウンですが、可能な限り制限せずにすむよう、他店との融通の仕組みを整えるなど、事業継続計画の見直しを行っています。また感染者や濃厚接触者の増加による人手不足の発生に備え、最大30%減の人員でも店舗運営が可能なように計画を立てているといいます。BCPは従来、災害やシステム障害、不祥事などが想定されていましたが、日本でも先月、岸田内閣が感染症にも対応した法人の事業計画の策定・見直しに関する要請を発表しています。

備えあれば憂いなし。隣国オーストラリアの状況を見て、プロアクティブに動くカウントダウンに予防の重要さを再認識させられます。(編集長)

【ウェルスのトリビア 〜今週の紙面から〜】

青果業界の季節労働者に最低賃金が導入されることになりました。雇用する生産者側は、最低賃金の導入で、何かが削がれて生産性が低下すると主張しています。さて何が削がれるというのでしょうか?(答えは記事中に)