地声人語・湖城の窓から- vol.533

【地声人語】

年内最終営業日を迎えました。1年を振りかえると途中で頭の中に黒いもやがあり、あまり思い出せない期間があります。シドニー最長のロックダウンが原因なのですが、上半期は日常生活を楽しく送っていたはずなのに、今年はなんだかもやもやして終わってしまいそう。来年も皆が良い年になりますように。(花坊)

年内最終営業日を迎えました。1年を振り返ると今年は今までの人生の中で一番家に居た時間が長かったように思います。在宅勤務が普及したこともありますが、もともと出不精だったこともあるかもしれません。ただ、さすがに飽きてきました。来年も同じだと困るので世の中が動き易くなりますように。(欣達)

年内最終営業日を迎えました。1年を振り返ると色々なことがありました。中でも今年はウェルスが第500号を迎えたこと。2011年の創刊号から10年、多くの読者の皆様に支えられてきたことを実感する年でした。唯一の日本語のオセアニア農業・食品業界誌として、来年も内容を充実することができますように。(尋助)

【湖城の窓から】

「もう一つの重大ニュース」

今週は年末恒例の「今年の重大ニュース」計8本を掲載しました。この中には入っていないのですが、実は今年のオセアニアの農業・食品業界ではもう一つ、大きな動きがありました。

それは環境に対する意識の広がりです。「炭素」、「再利用」、「排出ゼロ」、「持続可能性」などのキーワードが世に頻出し、環境問題への取り組みがあらゆる意思決定の要素になりました。

家畜大国でもあるオーストラリア。環境問題は畜産や酪農を崩壊させるという懸念から、政界は当初、排出ゼロ政策に農業は含まないと消極的でした。しかし強い世論に押され、与党保守連合で連立を組む国民党が10月末に支持に回りました。このことは、もはや環境を意識せずに農業を行うことは不可能だという認識が、業界に広がる契機となりました。食品業界でも各州や食品製造各分野で再生エネの利用やプラ容器の廃止方針が次々と決定。また、動物の環境へのフットプリントに対する認識が進み、植物由来食品が急拡大した1年でもありました。

さて、ウェルスは今週号が年内最後となります。今年もご愛読いただきありがとうございました。来年もより一層内容を充実し、「オセアニアの農業・食品業界の今」をお届けしたいと思います。よろしくお願い致します。【編集長】

【ウェルスのトリビア 〜今週の紙面から〜】

ニュージーランド(NZ)の大学が実用化を目指し研究している木製の壁。さて、地震が起きた時にその壁がどうなることで建物の崩壊を防ぐのでしょうか?(答えは記事中に)