湖城の窓から 「行儀の良い消費者」

オーストラリアの小売業界から、利上げでも消費者の購買意欲は衰えていないという見方が出ています。実際に7月の小売売上高は前月から増加。飲食業界の売上高も増え、人手不足と相まって一部のレストランでは予約が取りにくいと言われます。

そんな中、飲食店の顧客管理システム開発のレスダイアリーが、レストランの予約を巡る顧客の行動が2年前に比べ、大きく変化したと発表しました。

まず、レストランのキャンセル件数が大幅に減りました。ロックダウン前の2021年の1-6月には14万5,000件でしたが、今は5万5,000件と半分以下に。それだけでなく、以前は予約日の平均5日前になってからキャンセル連絡が入っていたのが、現在は10.5日前に入ります。予約を取ること自体も早まり、以前は平均8.3日前だったのが、今では10日以上前に連絡しないと、席が確保できないこともあるそうです。さらにはこの2年間で、予約時のカード番号登録を必須とする店は2.9倍増加したそうです。

レスダイアリーは全般的に消費者の行儀が良くなり、飲食業界にとって良好な変化だとしています。

さて、利上げが先行しオーストラリアのテストケースとして見られるニュージーランドでは、小売売上高が減少し、景気後退に突入したとの見方も出ました。しかしその中でも飲食業は5%を超える成長を見せています。飲食業界の将来は意外と安泰かもしれません。(編集長)

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