オセアニア農業の歩み「NZ・豪酪農業に明るい見通し」

今週のトップ記事では、ニュージーランド(NZ)乳業大手フォンテラの有機乳製品事業拡大の背景に迫りました。有機部門ゼネラルマネジャーのヘンダーソン氏が「(同分野は)非常に速いスピードで成長している」と言うように、実際に世界の有機乳製品市場は、米国や欧州がけん引する形で、2026年から34年にかけて年平均成長率6.88%で拡大すると見込まれています。

同社によると、NZの生乳生産量に占める有機乳の割合は1%未満とのことですが、今後の拡大に注目していきたいです。

今年度好調だったNZの酪農業は、有機・非有機を問わず、来年度も明るい見通しが続きそうです。農業系金融機関ラボバンクは来年度に入ってからもしばらくは増産基調が続くとみています。フォンテラの来年度の生産者乳価見通しも高水準で、NZの酪農家にとっては心強い環境と言えそうです。

オーストラリアでは、乾燥や牛群縮小の影響で今年度の生乳生産量が前年度比2%減になるとみられていましたが、直近の統計を見る限り、影響は当初懸念されたほど大きくないようです。4月の全国生産量は前年同月比4.1%増となり、今シーズン累計の減少幅も0.3%まで縮小しました。地域差は残るものの、東部州を中心に回復が進んでいます。

一方で、両国の酪農家ともに先が見通せず、悩みの種になっているのが中東情勢に伴う物流・燃料価格の上昇や投入コストの増加です。中東情勢悪化の影響がどれほど生産者の利益低下につながるのか、注視していきます。(本田歩)

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ウェルス編集部

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