岡山県、シドニーで日本酒試飲イベント
岡山県は9日、県産日本酒の販路拡大を目指し、県内酒造4社が共同でシドニーのレストラン「Prefecture 48」で試飲会を開催した。板野酒造(岡山市)、室町酒造(赤磐市)、三光正宗(新見市)、嘉美心酒造(浅口市)から2種類ずつ、計8種類の日本酒やリキュールが紹介され、レストランのシェフや卸会社の担当者など約30人が参加した。【ウェルス編集部】
同イベントでは、日本酒の飲み比べや日本酒に合うカナッペとのペアリングが行われた。同県がオーストラリアでイベントを開催するのは2014年以来で、板野酒造を除く3酒造は今回が初めての来豪となった。4社はそれぞれ異なる種類の日本酒やリキュールを持ち寄り、ワンチームとしてオーストラリア市場の開拓に乗り出した。岡山県は、10月にメルボルンでも消費者向けイベントを開催している。
嘉美心酒造は、瓶内で二次発酵させたスパークリング純米酒を紹介。アルコール度数5%で飲みやすく、純米酒「木陰の魚」は甘口ワインのようなフルーティーな味わいが特徴だ。
板野酒造の板野桂子取締役は「コロナ禍前に取引していたインポーターの廃業により、一時はオーストラリアへの輸出が途絶えてしまった。しかし今回、新たな進出を狙っており、老若男女問わずオーストラリア人の反応も良かったため、今後の展開が楽しみだ」と語った。
室町酒造は、岡山県の酒造好適米である雄町米の持つ旨味を最大限に引き出した純米吟醸「左近」と、岡山県産の清水白桃を使用した酒を今回紹介した。同酒造の花房利宇専務は、「岡山の高品質な果実を生かした、県内でも特に多い12種類の果実リキュールを取り扱っており、オーストラリアで高まるリキュール人気にも応えられると思う」と自信を見せた。
三光正宗の宮田恵介代表取締役は「200ミリリットルの缶入りで、冷凍も可能な生原酒は、凍らせてもソルベのような食感になるのが特徴で、カクテルベースとしても提案している。現地の柑橘類と合わせることで、地元食材に合う日本酒の新たな楽しみ方を広げていきたい」と語った。
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