第5品 レモン・アンド・パエロア

ニュージーランド(NZ)の象徴といえば、ラグビー代表のオールブラックスや、飛べない鳥キウイなどがありますが、茶色地にレモンの黄色をあしらったラベルの炭酸飲料「L&P」を加えてもいいでしょう。NZに行けばどこでも売っているL&Pは、1907年から製造されている歴史の長いソフトドリンクです。

商品名に入るパエロアはNZ北島の町の名前で、もともとはそこでわき出す炭酸水とレモンから作られていました。もっとも、温泉だったので冷ましてから使用していたようですが。L&Pブランドは、地場企業から飲料大手シュウェップスを経て、今ではコカコーラ・アマティル(CCA)が維持しています。親会社が変わっても、パエロアの水にこだわり、パエロアで作り続けていましたが、今はオークランドで作られているそうです。

肝心の味ですが、ほのかにレモン風味を効かせながらも、甘ったるくなく、また炭酸もそれほどきつくなく、個人的にはかなり好きな部類に入る炭酸飲料です。NZのバーでは、スピリッツと混ぜて提供されることが多いのも、納得できる味です。味を多様化しようと「L&Pドライ風味」や人工甘味料を使ったL&Pも販売されています。(頼徳)

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