ヤマトマテリアルの大豆粉、豪市場に手応え
容器包装商社大手のヤマトマテリアル(東京都)は、同社の新事業として、2024年度ジェトロ(日本貿易振興機構)の補助事業に採択された特殊加工大豆粉「ミラクルきなっこ」の海外輸出販売に向け、このほどシドニーで試食セミナーと商談会を行った。
「ミラクルきなっこ」は、関東学院大学の角田光淳博士が発案した特許技術により、大豆特有の不快な風味をなくし、栄養阻害因子をほぼ不活化させることに成功。大豆の栄養を全て残したままで安心して食べられるほか、栄養価特殊粉砕技術により、超微粉で水に溶けやすく、飲み物に混ぜたり、食品に加工したりさまざまな応用ができる今までにない万能大豆粉となっている。
21日にジェトロシドニー事務所で行われた試食会では、現地の料理研究家や食品製造、飲食業関係者などにミラクルきなっこを使ったドリンク、アイスクリーム、マヨネーズ、大豆肉などを提供した。参加者からは、おからと豆乳に分離せず大豆粉をそのまま水に溶かして飲むことで大豆の風味を残し、かつ飲みやすいと好評、大豆肉など他の試食品も完成度が高いとの評価を得ていた。
■輸出、製造パートナーを模索
オーストラリア輸出に向け、現地の飲料製造企業やビーガン(完全菜食主義者)向け食品卸商社、日系食品商社などとも商談を行った。
オーストラリアの飲料製造大手では実際に製品を豆乳としてコーヒーに混ぜた時の溶けやすさ、分離時間などを検証。プライベートブランドも見据えた商品化に向け今後も情報交換をしていくと前向きな返事を得た。
また、食品卸商社では100グラム当たり36.2グラムのたんぱく質が取れるという栄養価の高さを生かし、植物性プロテインパウダーや小麦粉の代替として、見積もり依頼をもらうなどした。
同社の新美元章プロジェクトリーダーは「味が好評でまずは一安心。どれから商品化していくかなどの検討が必要で、日本またはオーストラリアどちらで製造するべきなのかもこれから精査していきたい」と海外輸出に向け、手応えを語った。
ミラクルきなっこ<https://www.yamato-material.co.jp/miracle-kinakko>
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