帰ってきた店員

行きつけのカフェからスリランカ人の店員がいなくなった。彼は働いていた時は、親しげに話かけてくれたものだ。昨年のワールドカップの時は、ドイツが日本に負けたと冗談で文句を言ってくる仲となった。

ところが、年が明けてから彼は、地方限定で永住権がもらえるビザを申請したと述べ、ビクトリア州の田舎町に移ると言った。短時間の交流とはいえ彼が居なくなるのは寂しく、コーヒーに不満はなかったが、そのカフェからはしばらく足が遠のいた。

たまたま新しい行きつけのカフェが混んでいたので、ふと「彼」がいたカフェに向かった。すると、彼らしき店員が立っている。数年はシドニーに戻らない言っていたので見間違いかと思ったが、やはり彼だった。

どうやら行き先で大変な目にあったそうで、お気に入りのシドニーに戻って来たとか。彼が戻って来たことをうれしく思うものの、何があったのか、ビザの件はどうなったのか聞きたくてやきもきしている。(欣達)

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