第6尾 「スナッパ―(真鯛)」

オーストラリアで新鮮な魚を扱う店で、一年を通して売られているのがスナッパ―(マダイ)です。タイの中では最もメジャーな魚で、高級魚の代名詞とも言えます。刺身、塩焼き、煮つけ、吸い物などにすると非常においしい魚です。正確には、NZ産、オーストラリア産のマダイは「ゴウシュウマダイ」という近縁種のようですがほぼ同種として扱われ、日本にも輸出されているようです。

ヒレのとげは堅くて鋭く、調理の際は危ないです

 

日本では高級魚ではありますが、オーストラリアでは体長30~40センチくらいのニュージーランド(NZ)産などの赤みを帯びた養殖ものがよく出回っており、1キロ約20豪ドル以内で買えますので、あまり高級魚のイメージはありません。

魚屋の主人に、その日刺身に向く魚を聞きますと大体スナッパーが含まれています。

筆者は大体、刺身と吸い物を作ります(吸い物の味付けはダシが十分効いているので、塩だけで十分だと思います)。タイは非常においしいのですが、ヒレの棘がとにかく堅いので、手を切るととても痛いです。また、骨が異常に堅い魚なので、特に頭部を切る際は力仕事となり、捌く際は注意が必要です。

身は皮をあぶって刺身として切ると、より味わいが増していいです。買った大きめのスナッパ―にはたまに形がよく、きれいな白子や真子が付いていることもあります。(文・西原哲也)

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