前世は…
共働きのわが家。夕飯の支度はもっぱら長男の役目だ。
なぜか大学に5年通い、それでも飽き足らず大学院に進学した彼は、時間はたっぷりある上に凝り性だ。料理にもハマり、時には午前中から仕込みを行う。スロークッカーに塊肉と見慣れない野菜を入れ、中東系の食材店で自ら調達した妙なスパイスや調味料を、これでもかと振りかける。スイッチを入れ3時間もすると、家中にツンとした不思議な香りが漂ってくる。また、最近ではバイト代でエアフライヤーを購入し、マトン(羊)に見たこともないペーストとハーブをまぶし焼くことも好む。
夕食時、長男以外の家族は恐る恐る箸をつける中、彼だけは泰然と食べる。わが家の食事はこれまで、常に和食だった。彼の嗜好がどこで変化したのか不思議でならない。
わが子ながらアラブ人の生まれ変わりかと疑っている。(尋助)
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