地声人語・湖城の窓から- vol.544
【地声人語】
定期的に刺し身が食べたくなります。近所のシーフードマーケットは、希望するグラムに合わせてブロックでカットし、その後にスライスの幅を聞いてカットしてくれるので親切です。ですが、いつ行っても刺し身の種類はサーモン、キングフィッシュ、ホタテのみ。隣においているエビや瓶詰のイクラを合わせて、刺し身5種盛りセットができるというのに。(弥生)
定期的にアイスクリームが食べたくなります。疲れた時などに食べるハーゲンダッツのアイスは止められません。でもあまり冷たいものを食べるとお腹の調子が悪くなり、かなり後悔する羽目になります。バニラ味、ナッツ入り、ストロベリー味、チョコレート味など5種類セットくらいなら一気に食べられるというのに。(西嵐)
定期的に煙草が吸いたくなります。禁煙を始めたばかりで、今は禁煙ガムでしのいでいますが、できればニコチンパッチやスプレー、錠剤、パイポなどもとりそろえ、その日の気分で使い分けてみたいと思います。こうした混合利用は体に悪そうで、禁煙なのに健康を害するのは本末転倒です。禁煙グッズ5種類セットを試したいというのに。(尋助)
【湖城の窓から】
「価格上昇スパイラル」
本誌ではこれまでのおよそ半年間に、食品価格の上昇をトップ記事で2回取り上げています。昨年の中盤に、新型コロナウイルスの国境閉鎖や海運の片寄りによるサプライチェーンの混乱、コモディティ価格の高止まり、包装などの費用高騰といった事象が明らかになり始め、今年のオミクロン株の感染拡大により労働力不足が深刻化、小売業の高コスト化が問題となりました。こうしたファンダメンタルがあった中で、ロシアのウクライナ侵攻が今度はエネルギー問題にも火を付け、瞬く間に広がったという状況です。
ロシアは原油で世界の3位、天然ガスで2位の生産規模があることから、物流分野も肥料分野も大きく動揺しています。オーストラリアガソリン協会(AIP)によると、全国の平均ガソリン価格は今月初旬に1リットル当たり1.84豪ドル(1豪ドル=約85円)を付け、過去最高になりました。ディーゼル燃料は現在同2豪ドルを超え、今後数カ月で3豪ドルに到達するという予想もあります。さらにロシアは化学肥料の3大成分の一つ、カリウムで世界2位の生産規模を誇ります。現在の肥料価格は1トン当たり1,500豪ドルに達し、前年から200%も上昇しています。
これらの値上がりは農業の生産コストに直結し、小麦1ヘクタール当たりの生産にかかる費用は、前年の550豪ドルから次シーズンは900豪ドル以上に上昇すると予想されています。農業のコストは食品の原材料費につながるため、こうしたスパイラルが完成してしまった以上、食品価格の高止まりはしばらく続く可能性が高そうです。(編集長)
【ウェルスのトリビア 〜今週の紙面から〜】
今回は特集で醸造大手クーパーズのブランドアンバサダーに話を聞きました。さて、クーパーズがサッポロビールの販売促進に利用しているツールは何でしょうか?(ヒント、日本のポップカルチャーの一つです)(答えは記事中に)