地声人語・湖城の窓から- vol.496
【地声人語】
イースター休暇中は、家人の実家に親戚一同が集まり食べて飲んでは寝るという正月さながらの毎日を送りました。昨年はコロナ流行中だったので2年ぶりの集いでしたが、その間に子どもの数が増え、あっという間に大所帯となっていました。たった2年されど2年、しばらく会っていない日本の家族に思いを馳せた日々でした。(岩下)
イースター休暇中は、子どものパーティーの送り迎えと、家族のための料理という専属お手伝いスタッフさながらの毎日を送りました。思えば強欲や業ばかりで徳を積んできたとは言い難い我が半生。人のために働くことがかえって我が自己充足につながるのかもしれないと、静かな思いが芽生えた日々でした。(西嵐)
イースター休暇中は、シドニー市街を散策し、ハンターバレーでワインを試飲し、イースターショーで家畜に触れる、という観光客さながらの毎日を送りました。昨年まではそれこそ寝正月だったので、その反省です。しかし来豪15 年にして初の充実した休暇。今後はメリハリをつけて頑張ろうという思いを新たにした日々でした。(尋助)
【湖城の窓から】
「イースターショー」
4月1日に開幕した農業祭シドニー・ロイヤル・イースターショーは期間中に約83万人が訪れるというビッグイベント。昨年は新型コロナの影響で中止され、今年の開催も危ぶまれましたが、終息に向かう流れの中、満を持しての開催となりました。
このイースターショー、始まりは1823年。日本は当時江戸時代、ドイツ人医師シーボルトが長崎出島に着任した年です。まだ電話もない時代ですから、ニューサウスウェールズ州の各地の農家らはこの機会に情報交換し、農産物の品質を競い、技量を高めあったのでしょう。
今のイースターショーというと、乗り物アトラクションや丸太切り競争、ショーバッグなどに注目が集まりがちですが、広い会場の片隅で、手芸や工芸品の品評会も行われています。農家の奥さんや娘さんが、作業の合間に作った作品を、年に1度の顔合わせの場に持ち寄ったというのがいわれでしょう。オーストラリアはまだ新しい国とみられがちですが、このショーも再来年で200年。なかなかどうして伝統が守られています。【編集長】
【ウェルスのトリビア ~今週の紙面から~】
上場計画を再始動したカキの養殖会社イースト33によると、シドニーロックオイスターの価格は上昇していますが、過去5年間で何%上昇したでしょうか?(答えは記事中に)