プロ向け日本産和牛セミナー、シドニーで開催

日本畜産物輸出促進協議会は16日、オーストラリアを拠点とする輸入業者、卸・小売業者やレストランなどを対象とした「プロ向け日本産和牛セミナー」をシドニーで開催した。2018年5月末に日本産牛肉のオーストラリア向け輸出が17年ぶりに再開されたことを受けて実施された同イベントには日系だけでなく現地の牛肉関係者が200人以上集まり、日本産高級食材への関心が高まっている様子がうかがえた。

セミナーでは、「2010年マスターシェフ・オーストラリア」チャンピオンのアダム・リアウ氏の司会のもと、日本産和牛肉について遺伝的な特徴や、トレーサビリティ(食品の安全を確保するための追跡可能性)についての解説の他、日本から持ち込まれた和牛肉のカッティングデモンストレーションも行われた。

脂肪分が溶け出す温度(融点)が低いため、短時間での処理が求められる日本産和牛肉が、鮮やかに解体される姿に参加者は魅了された。参加者からは牛肉の熟成期間に関する質問などがあった。

協議会関係者は、牛肉生産大国であるオーストラリアで大きなシェアを占めることを考えていないと話す。多国籍国家であるオーストラリアで、さまざまな人種の消費者に、パーティや記念日といった晴れがましい場で独特な風味を味わってもらいたいという。

和牛特有の切り方について、デモンストレーションが行われた

日本からは9つの畜産業者が同イベントに参加し、自社の和牛をアピール

会場で提供されたすき焼きは、ローカルの参加者からも好評

食品バイヤーやレストラン関係者など多くの参加者で賑わう会場

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