第338品 リトルクリーチャーズのファーフィー・リフレッシング・エール
オーストラリアでは、醸造者の個性を色濃く反映したクラフトビールの人気が上昇中。販売量もメインストリームのビールが横ばいの中、順調に増加しています。
今回取り上げる「ファーフィー(Furphy)」は、2000年に西オーストラリア州に設立された醸造所「リトルクリーチャーズ・ブリューイング」のブランドの一つです。同醸造所は第2次大戦後、オーストラリアで初めて開設されたクラフトビール醸造所マチルダベイ・ブリューイングの従業員らが独立して設立しました。タンクの中で発生するホップの天然炭酸ガスを活用し、後から炭酸ガスを注入する製法を取っていないのをウリにしていました。
ビール愛好家の間で火が付き、05年には豪証券取引所に上場。08年には東海岸に進出し、ビクトリア(VIC)州ジーロングにも醸造所を設立します。この時、ステンレス製のタンクを設置したのが1864年創業の鍛冶屋の流れを汲むファーフィー・エンジニアリング。この老舗の名がVIC州のモルトとホップを使った新ブランドにも使われ、「ファーフィー・リフレッシング・エール」が誕生したという訳です。
一口飲むとモルトの香りが鼻を抜け、豊かな旨味が感じられます。コクもあり独特の苦みが後を引きます。日本ではまだ販売されていないようなので、お土産にも。
ちなみにこのビールが利用しているホップの品種、ビクトリアズ・シークレットという何とも魅惑的な名前です。(尋助)
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