ことの葉「接客の極意」
シドニーでは、中国四川省のスープ料理「麻辣湯(マーラータン)」の専門店がはやっている。客は入り口でボウルを取り、陳列された具材から好きなものを好きなだけ入れる。次にベースとなるスープを選び、併せて調理してもらう。最後にチリやニンニクなどのトッピングを加え、辛さや味を好みに調整できるのが魅力だ。筆者がよく行く店では、店員はみな本場中国仕込みのクールな対応でニコリともしてくれない。
だがある日、初めて感じのいい店員がいた。最後のトッピングに大好きなセサミペーストを頼むと、彼女はこの店で今まで見たことのない笑顔で「セサミ?オッケー」と言った。だがその直後、何を思ったか、誤って大量のチリオイルを入れた。好みを調整できる過程が台無しだ。
まあ……いいか。仕方なく、ヒーヒー言いながら食べた。オージーの、フレンドリーだが適当な接客に慣れてしまい、もはやサービスは愛想だけで十分と思い始めている。(猫山)
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