近道
本格的に自炊を始めたのはオーストラリアに来てからだ。料理初心者が「英語で書かれたレシピを参考に食べたこともない料理を作る」というのは無謀な気がして、当初はよく日本のレシピサイトで日本の料理を検索して作っていた。
が、レシピ通りに作ってもなかなか「絶品」ができない。いつも何かが違う。自炊は向いていないと投げ出したくなるが、当地の物価がそれを許さない。試行錯誤は続いた。
日本とオーストラリアでは野菜の味や水分量が異なる上に、世界共通と思っていた「1カップ」や「大さじ」の分量も違うことを知った。ケチャップやマヨネーズの味も違うし、万能調味料コンソメはない。こういったことを微調整したり、工夫して置き換えた。
当時の自分に伝えたい。つまるところ「英語のレシピで、現地の食材を使ってよく知らない西洋料理を作る」のが一番簡単だったということを。(猫山)
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