第9尾「Bicolour Parrotfish(イロブダイ)」
今回はいかにも南国で獲れそうな姿のイロブダイ(別名・イラブチャー)を紹介します。日本では、沖縄県のサンゴ礁などにいる大型のブダイです。水族館などで見かけそうな、色とりどりのペイントで塗り飾ったような鮮やかな風采は、調理するのに抵抗感が出てくるほどですが、刺身としておいしく食べられます。【ウェルス編集部】
イロブダイの体長は70cmもの大きさになる大型の魚で、身体の模様もさまざまなパターンがあります。日本では琉球列島などの珊瑚礁に生息していますし、オーストラリアの北部でも獲れるようです。
魚屋で刺身用の魚として勧められた時には驚きました。ブダイの一部には、内臓を食べると食中毒を起こす危険のある魚もあるからですが、調べると普通に刺身として食べれば問題ないようです。値段は1キロ22豪ドル(1豪ドル=約83円)くらいでしたので、さほど高くはありません。
さばきますと、まず鱗が非常に大きく、魚ではない何か別の爬虫類をさばいているような感じがして嫌でした。ただし小骨がなくてさばきやすいです。身は厚切りにして食べましたが、なかなか美味でした。歯ごたえがあるので刺身ならやや薄めにした方がいいかもしれません。天ぷらや塩焼きでもおいしく食べられるようです。
ちなみに、取った鱗はあまりに美しかったので数枚を保存しました(色は暫くするとあせてしまいますが)。
こういう魚まるまる一匹を新鮮な状態で買うのは、日本でも大きな卸売市場でなければ難しいでしょう。通常のショッピングセンターの魚屋で普通に買えるシドニーは、案外豊かな魚大国だと思わずにいられません。(文・西原哲也)
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