第7尾 「Kingfish(ヒラマサ)」
歌舞伎役者の「隈取り」を彷彿させるクールな顔と、体長全体を横断する黄金色のライン。1年を通じてオーストラリアでよく見かける人気魚が、キングフィッシュです。日本語を冠して「Hiramasa Kingfish」、もしくは「Yellowtail Kingfish」とも表記されます。オーストラリアでは、クイーンズランド州からタスマニア州まで暖かい沿岸部などで釣れます。南オーストラリア州などでは養殖も盛んですが、オーストラリアで売られるキングフィッシュはニュージーランド産が多いようです。
皮は厚みがありますが、骨は取りやすくて捌きやすいので、魚捌きの初心者向きです。また刺身や寿司で食べると脂身の甘さが載って非常においしいです。大型のタイプは数日寝かせた方がうまみが出るとも言われます。
また、振り塩をして塩焼きにして食べても香ばしくておいしいです。アラ煮でも頭部にも身が詰まっていますし、実に多くの食べ方ができる魚です。また刺身用の身でも比較的長持ちします。
通常、天然物の大型で全長1メートルくらいになりますが、最大2メートル近くにまで成長します。養殖だと50センチくらいでしょう。
キングフィッシュは堤防でも釣れることがあり、釣り好きのオージーの間では憧れの魚です。ちなみに、非常に似ているブリやカンパチをオーストラリアで見かけたことはありませんが、あったとしてもひとくくりにキングフィッシュとして区別されている気がします。【文・西原哲也】
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