メロンビター

シドニーでは最近気温が大きく上昇し、暖かくなってきた。日本人としては季節に合わせて食べたくなる食材も変化するので、夏を先取りしてゴーヤチャンプルーでも作ろうと思い立ち、近くのスーパーを訪れた。

レジに向かうと新人らしき若者が担当となった。手際悪く商品をスキャンする中、ゴーヤを手にして一瞬硬直。筆者に対し「これは何?」と聞く。ゴーヤの英語名で「ビターメロン(bitter melon)」と答えたが、レジに該当の商品が見つからないという。彼女はゴーヤを高く掲げ、向かいのレジの先輩スタッフに「コレの商品コードを教えて!」と叫ぶが、先輩はゴーヤを見るなり「それはお手上げだわ」と肩をすくめる。スタッフの力を総動員し、「メロンビター」としてレジに商品登録されていたことが判明。もしかするとこのスーパー、ゴーヤを一度も売ったことがないのではという疑念がいまだに頭を離れない。(岩下)

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