地声人語・湖城の窓から- vol.471
【地声人語】
週末の天気が良いと掃除のやる気が出ません。休日に浴室や台所の頑固な汚れを掃除したいのですが、家にいることがもったいなく感じ、外出してしまいます。そうです。これからは夏、エアコンがないわが家はますます掃除が遠のくというわけです。(花坊)
週末の天気が悪いと庭の芝刈りをする気がしません。伸びきった雑草を整理したいのですが、芝刈り機のエンジン音は曇天ではなく、炎天下でとどろかせたいものです。そうです。これからは夏、シドニーは週末に郊外の住宅地が爆音の大合唱になる季節なのです。(西嵐)
週末の天気が強風だと、安らかに在宅できる気がしません。というのもコロナで換気が大事と家人がすべての窓を開け放ちます。ブラインドがバタバタ騒がしいので、当方がそれを閉めるという窓戦争が勃発するからです。そうです。これからは夏、コロナ収束もみえず、戦況は不利になるのです。(尋助)
【湖城の窓から】
「つべこべ言うな?」
オーストラリア農業省が、新年度の連邦予算案の発表に合わせて発行した文書に、「2030年までに1,000億豪ドルの農業生産高を達成することがゴール」と明記されています。予算案はそのゴールの達成を主眼に組まれているそうですが、果たして10年後、めでたく成就できるのでしょうか。
昨年度の農業生産高は610億豪ドル。10年前は390億豪ドルでした。年間の平均成長率はおよそ4%です。今後も成長率は変わらないと仮定すると、2030年の農業生産高は約890億〜900億豪ドル、未達です。少なくとも今後の年間成長率を6%以上に上げないと達成は覚束ない、今後猛チャージが必要です。
実はこの試算、目新しいものではありません。本誌7月31日号でも触れたように、業界団体アグリビジネス・オーストラリアが、10年後の生産高は880億豪ドルに留まるという予想を発表しています。この発表の影響は大きく、農業サービス会社エルダーズなどがカンファレンスを開催、並み居るアグリ大手企業が参加しましたが、農業省は付和雷同せず無言を貫きました。
そして今回の予算。農業省はゴールを変更することもなく、改めて強調しました。よほど自信があるのか、もしくは単につべこべ言うなという圧力か。【ウェルス編集長】
【ウェルスのトリビア ~今週の紙面から~】
オーストラリアでヨーロッパ原産の新たな品種の西洋ナシの栽培が始まりました。さて、店頭に並ぶのは何年の予定でしょうか?(答えは記事中に)