地声人語・湖城の窓から- vol.549

【地声人語】

久しぶりの日本への一時帰国で花粉症に悩まされています。オーストラリアではアレルギー源が飛んでいなかったのか、ここ3年は症状とは無縁だったのですが、日本に着いた翌日から早速発症。慌てて耳鼻科に行き薬をもらいました。久しぶりの友人との再会も真っ赤な目でご対面で台無しです。(花坊)

久しぶりの日本の洗濯機に悩まされています。オーストラリアに来てから約10年、ドラム式の洗濯機に慣れていましたが、どうも汚れが落ちない感じがして、久しぶりに日本の「縦型」洗濯機に買い替えたのです。しかし、この縦型洗濯機、全然ダメでした。1千豪ドルもした予算が台無しです。(西嵐)

久しぶりの日本の電子機器に悩まされています。テレビ放送がデジタルに切り替わって以来、日本の変換器を接続しているのですが、当初から画面が半分映らなかったり、リモコンが効かなかったり。でも最初に「ジャパニーズ・イノベーション」と大きく表示されます。日本製品は壊れないという評判が台無しです。(尋助)

【湖城の窓から】

「やむにやまれず?」

オーストラリアの小売大手コールズが安売り戦争を仕掛けた、と聞くと耳を疑うかもしれません。昨今は商品価格や生産・物流コストが高騰し、すべての業界でインフレが深刻化。そんな中で値下げと聞くと違和感があります。しかしコールズは、「ビッグ・パック・バリュー」と呼ぶ大容量の商品の販促を始めました。

例えばベガのピーナツバターは2キロ入りを16.5豪ドル(1豪ドル=約95円)で販売します。通常の200グラムは3.2豪ドルなので48%もお得です。日本のキユーピーマヨネーズも1キロ10豪ドルで販売され、オリジナル(300グラム、4.7豪ドル)より36%の割安です。同社はこうした大容量の保存食を安く販売し、生活コストの上昇に苦しむ消費者をサポートすると謳っています。

大容量商品の安売りは、米会員制スーパーのコストコが得意とするところですが、そこはコールズも心得ています。「会員になる必要はないし、遠くの店舗に行く必要もない」と、しっかりライバルよりも便利だと宣伝しています。

しかし気になるのは、大容量商品では商品の回転率が悪化しないかということ。まさに「将来の需要」を先取りしている形で、反動減はやって来ると言われます。コールズも「1回買えば、数カ月は買い足す必要はない」と認めていますが、そうせねばならないほど、事態は深刻になりつつあるのかもしれません。(編集長)

【ウェルスのトリビア 〜今週の紙面から〜】

ニュージーランド(NZ)のアーダン首相とともに、日本の食肉会社のNZ子会社アンズコの代表者も訪日中です。さて、アンズコの親会社である日本の食肉会社とは?(答えは記事中に)