編集後記・湖城の窓から- vol.460
【地声人語】
近所のイタリアンレストランに行きました。相変わらず接客や雰囲気が抜群で、お気に入りメニューもそのまま。社会的距離は維持しつつも以前と同様店内は賑わっていました。ところが、翌日ひどい胃もたれに見舞われることに。コロナ禍の在宅増で、私の胃の消化力は変わってしまったようです。(岩下)
遠方のイラクレストランに行きました。中東に住んだことがあるので、お気に入りメニューは羊肉ケバブです。ところが、その店は開店直後でメニューもまだ用意できていないとか。知ったかぶっていましたが、メニューを見ないと何も言えないことに気がつきました。私の記憶力は衰えてしまったようです。(西嵐)
都会の中華レストランに行きました。わが愛猫へのお土産は彼女お気に入りメニューの茹でチキン。でも皿に入れた時は相変わらずの無愛想。「愛猫」と思うのはこちらだけで、向こうに「愛」はないのかもしれません。と思ったら、翌日からひどく甘えるように。私の純愛力は一日おいたチキンに負けてしまったようです。(尋助)
【湖城の窓から】
「ほくそ笑み」
昨年4月、ビクトリア州を中心に展開するバーガーチェーンの「グリルド(Grill'd)」が、植物由来食材のハンバーガーのみを販売する「ビーフ・フリー」キャンペーンをしたことがあります。この内容が明らかになると、多くの食肉団体が同社を非難しました。「消費者の選択権は重要だ」という批判です。中には「創業以来肉を納入してやったのに恩知らずな」という、強い声明を出した団体もありました。
あれから1年ちょっと。今ではマクドナルドをはじめほとんどのチェーンにベジやビーガンメニューがそろっています。スーパーには「植物由来の茹でエビ」なんていう、よく分からない商品が並ぶくらいに菜食主義は一つの食のスタイルとして定着しました。
そんな中、農業専門誌ウイークリー・タイムズが、植物由来の一部のビーガン・チーズは、脂肪分や塩分など非健康的成分が本来のチーズを大幅に上回っているという調査結果を明らかにしました。
これについてコメントを求められたある酪農団体幹部、「消費者の選択権は重要だ」と静かに回答。言葉は以前と同じでも、今回はほくそ笑む顔が透けて見える、と思うのは勘繰り過ぎでしょうか。【ウェルス編集長】
【ウェルスのトリビア ~今週の紙面から~】
豪フォンテラが、牛の飼料に海藻を混ぜる実証実験を始めました。事前研究では海藻飼料で牛のげっぷに含まれるメタンガスが何%減るとされているでしょうか?(答えは記事中に)