地声人語・湖城の窓から- vol.466
【地声人語】
毎週金曜日の朝になると、どこからかクラブミュージックの低音が響いてくるようになりました。近所にクラブはないので、誰かが在宅勤務中に音楽を流しているのでしょう。それにしても朝っぱらから爆音で仕事に集中できるのでしょうか。いや、オーストラリアの「華金」は日の出と共に始まっているのかもしれません。(岩下)
毎週日曜日の夕方になると、頭の中に低い疑念が響いてくるようになりました。「おいおい、今週末も終わるのが少し早すぎないか?」という疑念です。それにしても土曜日の朝っぱらからダラダラしているので、週末は、有効時間とも言うべき生産性ある時間は実際に短いのでしょう。いや、「毎日が日曜日」は永遠に来ないのかもしれません。(西嵐)
毎週月曜日の朝になると、ファンファーレが響いてくるようになりました。というか、横の2人が週末のことを書いてしまったので、平日のことを書くしかありません。それにしてもカーペンターズが言うように月曜日は憂鬱なもの。朝っぱらからファンファーレでもやる気はなかなか出なくて困る。いや、それは仕事だから。月曜日は「お風呂」に出かけましょ~。(尋助)
【湖城の窓から】
「リスク管理」
政治的問題に関する不満を、貿易で報復するというのを常套手段にしている中国。アフリカ豚熱がなかったら、オーストラリア産の牛肉を全面禁輸にしたいと思っているのではないでしょうか。オーストラリアにとって生産高第1位の主要産業ですから、その輸入を差し止めれば、報復としての効果はてきめんです。
ただ、中国の牛肉輸入量は増加しています。今年に入り輸入量は前年同期比で45%増。その中でオージービーフのシェアは約2割弱、動物性タンパク源を求めている中国にとって、オーストラリアは主要供給元といえるでしょう。
そこで、オーストラリアは中国への輸出を、先手を取って停止するというのはどうでしょうか。オーストラリアの牛肉輸出先として中国の占める割合は24%。ブラジルの6割やアルゼンチンの77%に比べると低い水準です。損失の可能性を探知し断ち切るのが危機管理の基本。中国がこれまでの信頼関係を根底から覆すことはすでにリスク化し、問題解決には政治的なポリシーの妥協を必要とする状況です。しかし、わずかながら対中貿易を回避する動きが報告されているものの、実際は中国をカウンターパートとするビジネスは巨大で、これは荒唐無稽な話かもしれません。
この点中国は上手かも。2014年には10カ国だった牛肉輸入先が、現在は26カ国と取引中。直近でも輸入先を10カ国増やしていますから、どこかの国の輸出停止を想定し、あながち本気でリスク管理しているのかもしれません。(ウェルス編集長)
【ウェルスのトリビア ~今週の紙面から~】
フォンテラの去年の世界の乳業会社の売上高ランキングは6位でした。1位はどこだったでしょうか?(答えは記事中に)