豪食品業界でCO2不足、炭酸飲料が品切れ

オーストラリアの食品業界で二酸化炭素(CO2)の不足が発生しているようだ。ウールワースなど一部の大手スーパーでは、プライベートブランド(PB)の炭酸飲料水が品切れとなっている。

主要サプライヤーである英系産業ガス・設備会社BOCは、公共放送ABCに対し「オーストラリアの東海岸でCO2が短期的に不足している」と明らかにした。複数の地場CO2メーカーの供給中断と輸入物流の問題が背景という。BOCは現在、医療業界や水処理業界へのCO2供給を優先しているという。ABCは、供給不足がどの程度継続するか不明確だとした。
ウールワースでは約20種類の炭酸飲料が影響を受けているとされ、コールズも問題解決に向けてサプライヤーと協働しているとした。

CO2不足で品切れとなった炭酸水の販売棚(シドニー市内のスーパー)

また、同業の仏系エア・リキード(Air Liquide)も、「特にニューサウスウェールズ州でCO2調達に大きな混乱に直面している」とした。同社は品不足を巡り「供給元の計画メンテナンスによる製造中断の結果」とし、「想定された混乱について対応を検討し、顧客への混乱を最小限にした」と発表。一方で「状況は厳しく、在庫とサプライチェーンを監視と管理を継続する」とした。

BOCは、ビクトリア州に新たなCO2加工施設を建設中。飲料品質の液体CO2を年間6万トン生産する計画で、操業を開始は今年後半の予定だ

公式SNSをフォロー