長崎の和牛と焼酎、シドニーで初イベント開催

長崎県は18日、シドニー市内のレストランで長崎和牛と焼酎のPRイベントを行い、現地のレストランオーナーや酒の卸業者ら約40人が参加した。同県は3年前からオーストラリアの輸入業者と取引を開始。「長崎和牛指定店」という長崎和牛を常時取り扱う販売店や飲食店などを認定する取り組みも進めている。

長崎和牛のカッティングショー

指定店は現在メルボルンで5店舗、シドニーで1店舗あり、世界でも類を見ない早さで増えており好調だという。長崎県農林部・橋元大介課長補佐によると、長崎和牛はオレイン酸を多く含む脂身のさわやかさと、赤身の多さが特徴で、厚切りステーキとしても楽しめることが、他の和牛やオーストラリア産のワギュウとの差別化になると言う。

今回会場となった鱒屋はシドニーでの指定店第1号で、シドニーで更なる長崎和牛指定店を増やすことがイベントの目的だ。

長崎県の担当・橋元氏と、長崎和牛シドニー指定店第一号・鱒屋オーナーの定松氏

催しの第1部は、着物を着て世界各地で和牛カットのプロモーションイベントなどを行う「和牛着物ブッチャー」渡邊麻莉夏氏による、ランプ肉のカッティングショーが行われた。デモンストレーションをしながら、長崎和牛の魅力や調理方法の説明をした。

第2部では長崎和牛を使ったカナッペ5種の試食会が実施され、現地ベーカリーのシェフは「さわやかな脂身の香りと肉の甘味が今まで食べた和牛の中で一番だった」と話した。

また同イベント内では芋と麦、計8種類の長崎県産焼酎も振舞われた。参加した日本酒の卸業者サケリエのトーマス・ン氏は、「焼酎はオーストラリアでの知名度はまだ高くないが、今回のように知名度の高い和牛との組み合わせは、認知拡大の良い機会になる」と語った。橋元氏は、「和牛を皮切りに、焼酎、抹茶、水産などの輸出も今後行っていきたい」と期待を述べた。

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