第10回 暖かく安全な羊毛断熱材

住宅を建てる際、外気温の影響を和らげ屋内の温度を一定に保つために断熱材を使用しますが、天然素材として羊毛の断熱材があるのをご存じですか?

断熱材の材質には大きく分けて無機繊維系、発泡プラスチック系、天然素材系の3種類があり、一般的には低コストで施工のしやすい無機質繊
維系グラスウールが多く使用されています。ただしグラスウールはガラスを繊維状にして作られた部材のため、手で触るとチクチクするという難点があります。また水を吸収すると断熱効果が一気に下がり、施工を間違えると内部結露の発生につながりやすいなどのデメリットもあります。

そこで注目すべきが羊毛断熱材です。優れた特性を多く持ちますが、今回は代表的な4点をご紹介します。

第1の特性として、羊毛断熱材は断熱性能に優れています。羊毛は繊維がチリチリしているため内部に多くの空気を蓄えるのを助け、その内部に蓄えられた空気が外部の空気の侵入を防ぐことで高い断熱効果を発揮します。

第2は、羊毛断熱材が内部結露を防止することです。これは、羊毛が湿度を一定に保つことができる調湿機能を持つためです。この機能により、カビやシロアリの発生を防ぐことができます。

第3は、接着剤を使用していないことから、シックハウスの原因となる有害物質ホルムアルデヒドを含まないことです。それだけにとどまらず、羊毛は有害化学物質を繊維内に吸着する一方、再放出しない特性も持ちます。

そして最後は、難燃性に優れていることです。その性質を評価され、例えばボーイングの飛行機の内装、新幹線のグリーン車のカーペットや座席、さらには消防服にも羊毛が使用されています。

このほか羊毛断熱材は耐久性にも優れ、リサイクルやリユースも可能。また廃棄した場合には土に返るので、環境にも優しい断熱材といえます。家計に優しいだけでなく、人や地球にも優しいとはなかなかの優れものですね!

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