豪州の検疫ってどうよ
本誌で以前、日本の高級ブドウは非常に美味で生産管理もしっかりしているので、オーストラリアでも需要があるのではないかと書いたことがある。
先日、農業関係者と話していると、オーストラリアでは米国産ブドウは輸入しているが、日本産ブドウは検疫上の問題で輸入できないという話を聞いた。品質が高いとして海外で年々人気が出ている日本の農産物が、オーストラリアでは受け入れられないというのは不思議な気がする。逆に日本では、オーストラリア産ブドウの消費量が年々高まっているというのに。
また、オーストラリアで韓国産昆布は輸入できるが、日本産の昆布は輸入できないという、これまた不可解な検疫規制があるようだ。他国産から自国産を守るという発想は十分理解できるが、米国産は受け入れているということに、なんとなく政治的な匂いもする。実態にそぐわない検疫規制を、オーストラリア政府が後生大事に長年抱えているケースもあるのだろう。(西嵐)
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