グルメブーム

シドニーの飲食店の雰囲気が変わってきた。「ナチュラル」や「アルティザン(職人)」などの流行のキーワードがメニューや店名などに多く使われ、内装も田舎を思わせるようなレトロなものだったり、外国風だったり、ガラスやフローリングを多用したモダンなものが増えた。

いくつか訪れてみたが、奇抜なメニューに目が引かれる一方、味はそれほど……というところが多い印象だ。先日は「トゥルーフード」という店でジャンクな料理を出すのを見て目を疑った。「ネイキッドフード」という店名に対しては、意味が分からないとオージーの義母が目をしばたたいていた。

またモダンな店では、音を吸収するカーペットがないため話し声が反響して騒がしく、落ち着いて食事するどころではない。結局、内装はダサくても味の良いなじみの店に行くようになる。最近のグルメブームは何だかねと批判的なことを言いつつ、たんに自分が年をとっただけなのではないかと懸念してもいる。(葉羽)

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