「妖精パン」
娘の友達の誕生会が数カ月続いた。誕生会でよく目にするものに「フェアリー・ブレッド」と言って、白い食パンの上にカラフルなスプリンクルがちりばめられたものがある。三角の一口サイズのものが多い。初めて見た時はギョッとしたが、慣れてみると気づいたら食べている自分がいたりする。
聞けばこれはオセアニア特有の、子どもの誕生会の定番だという。住んだことがあるオランダでも、子どもがチョコレートのスプリンクルをパンに広げて食べていたので、オーストラリアはカラフルなだけ軍配が上がる。
こちらの子どもの誕生会は気合いが入っていて、企画する方も毎年ひと苦労だ。自分が幼い頃は友達とケーキを食べただけだったが、今やマジックショーから科学実験、テニス体験など本格的なエンターテイメントが多い。糖分たっぷりのパンを食べてハイな子どもたちにカロリーを消費させるために親たちがひねり出した苦肉の策だろうか。(百花)
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