50年目の「進化」
ワイン大国オーストラリアに来て、2リットル入りの箱入り徳用ワイン、「カスクワイン」を買う機会が増えた。オージーの発明で、今年誕生50周年。中身は真空パックになっており、質の劣化をそれほど気にせず、ちょくちょく飲めるのが気に入っている。
そんなカスクワインが「セクシー」に改良され、「マグナム」サイズと名を変えて大手アコレードが売り出した。保存がきくことから、家で1杯だけ、質の良いワインを飲みたい若者がターゲット。中身は良質のボトルワインと同じで、量を瓶2本分の1.5リットルに減らしている。
飲酒量の減少など、2年間の市場調査を経た「進化」。良いところに目をつけたなと思う半面、オーストラリアならではのカスクワインの庶民的な豪快さが薄れてしまうようでさびしくもある。経済成長を背景に嗜好が洗練されていく若い世代。逆に古き良きオージー化が進む自分は、取り残されてしまいそうだ。(葉羽)
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