変わらないもの
シドニーで10人までの店内飲食が解禁されてすぐ、友人と居酒屋に飲みに行った。新型コロナウイルス感染症が広まるまでは、週平均4日は外食していたが、この約2カ月は、それができなかったので我慢の限界だった。
「いらっしゃいませ」と言われて、店内に入るだけでもうれしさがこみ上げてきた。席に案内されると、すかさず店員が手の消毒ジェルを差し出してきた。プラスチックだった箸は割り箸に変わっており、10人制限のせいで、広い店内でもお客は自分を入れてわずか3組だけだった。
すべての料理に取り箸を用意してもらったり、1人分が分けやすい料理を頼んだりと、コロナ前と後とでは、変わってしまった標準をあらためて実感させられた。でも久しぶりに友人と乾杯した酒はおいしく、一緒の卓を囲めば自然と盛り上がる。これは昔もこれからも変わらずにあり続けるものだろうと信じたい。(花坊)
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