第8回 Snowy Mountains Highway編
1.今回紹介する道
スノーヴィーマウンテンズハイウエー(Snowy Mountains Highway)
(マレーダーリング盆地を流れ、かんがいで重要な役割を担う河川の水源となっているのがスノーヴィーマウンテンズ。同地域を通る本道を紹介したい。)
2.私が走ったルート
本道の西端であるタマット(Tumut)から南西に向かい、スノーヴィーマウンテンズを通りながら、マランビジ−川の貯水湖の一つであるブラワリング(Blowering)ダム湖などの重要な水源地帯を通過して、ふもとの町コーマ(Cooma)まで走行。
(1)タマットからブラワリング貯水湖
ワガワガから南西約100キロメートルのタマットは、スノーヴィーマウンテンズのふもとの町だ。この先はカーブの多い山道で集落に当たらないため、できる限り買い物等済ましておきたい。
タマットからは、国内最大規模の公共土木事業「スノーヴィーマウンテンズ計画」に関わる地域を走ることになる。この高原地域の雪解け水はかつて、その多くが海側(南太平洋)に流れてしまい、反対方向の内陸側に流れる水は少なかった。しかし、本計画で導水トンネルなどが作られた結果、内陸側にも水が流れるようになり、マレーダーリング盆地の農業生産性が飛躍的に向上したのである。
山道で最初に見えてくるのはブラワリング貯水湖である。貯水量163万メガリットル、集水領域1606㎢と、マランビジー水系ではバリンジャック貯水湖と並び重要な水瓶となっており、この貯水量がマランビジーかんがい地域の使用可能用水量に大きく影響する。
(2)タルビンゴとアダミナビー
タルビンゴから進むと、ユーカンビ(Eucumbene)湖へのアクセス拠点で「巨大マス」の像がある集落アダミナビー(Adaminaby)に着く。ユーカンビ湖は、雪解け水の最終到着地であるため水量が大変多い(水温も低く、水上レジャーでは気を付けたい)。昔はユーカビン湖の水は海側にしか流れなかったが、現在では、ユーカンビン湖とタルビンゴ貯水池との間が導水トンネル等で繋がったため、内陸側にも水が流れるようになった。
(3)ふもとの町クーマ
アダミナビーからは徐々に盆地に入り、風景がそれまでの高山や森林から原野に変わっていく。そのふもとの町クーマはダム開発等の基地として栄えた町で、資料館「スノーヴィー・ハイドロ・ディスカバリーセンター」では、スノーヴィーマウンテンズ計画の全貌を理解することができる。
3.実際に走って
スノーヴィーマウンテンズはマリーダーリング盆地の重要な水瓶として重要な役割を果たしている。スキーや川釣り等絶好のレジャースポットであるが、時間を見つけて貯水湖等寄り道してみるのはいかがだろうか。
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