オセアニア農業の歩み「小さなしょうゆ差しよ、お前もか」
今週の紙面で、穀物生産地域での降雨による生産回復予測の記事よりも筆者の心をとらえたのは、日本でもおなじみの、テイクアウトのすし店で使用される魚型のしょうゆ容器が、南オーストラリア(SA)州で全面的に禁止されたという記事です。
これまでにも実施されていた、ストローなどの使い捨てプラスチック削減措置の一環とのことです。まだSA州だけですが、環境保全に厳しいオーストラリアのことですから、全国的に広まる可能性があります。もしかすると、ニュージーランドも追随してくるかもしれません。
記事の中では、国内の州ごとに異なる規制は食品卸や飲食店などに大きな影響を与える可能性が指摘されていますが、これで思い出すのは、過去に納豆の発泡スチロール容器が禁止されたことです。
発泡スチロールが環境汚染につながる素材とみなされ、各州で規制が進み、現在は紙パックやプラスチック以外の容器に入った納豆が輸入される形になっています(ニューサウスウェールズ州では規制緩和の動きも)。
この結果、食品商社などがまた混乱するのではと懸念しています。オーストラリア国内で展開するある清涼飲料メーカーも、各州でペットボトルのリサイクル制度が始まった際に、大変なコスト高になると嘆いていました。政策の効果も検証してみたいところです。(担当)
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