オセアニア農業の歩み「地域に根ざした価値創出」
今週のトップでは、サントリーがクイーンズランド(QLD)州イプスウィッチでフル稼働を開始した新工場「Swanbank Beverage Facility」を取り上げました。同工場は、敷地内に設置された約7,000枚のソーラーパネルと、QLD州の再生可能エネルギー発電公社「クリーンコ(CleanCo)」から供給されるグリーン電力により、カーボンニュートラルを実現しています。こうした取り組みは、製品の製造過程においても環境負荷を最小限に抑えることを目指す同社の姿勢を象徴しています。
式典では、QLD州政府を代表して出席したロス・ベーツ財務・貿易・雇用・訓練担当相が、「ここは単なる工場ではなく、イノベーションのハブだ」と評価した上で「地域経済に多大な利益をもたらす存在になる」と述べるなど、州政府からの期待も大きく、現地での存在感が高まりつつあることがうかがえました。
雇用面でも160人の直接雇用が創出されており、経済波及効果も見込まれています。さらに同社は、今後、近隣の小学校に通う児童を対象に、水資源問題に焦点を当てた教育プログラムを展開する計画を明らかにしています。グローバル企業の現地展開が、どう地域に根ざした価値創出を行っていくのか、注目していきたいと思います。(本田歩)
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