湖城の窓から「ビーガンはリッチな選択?」
オーストラリアで、肉を避ける人々の減少が注目を集めています。生活費の高騰が背景にあり、ビーガンやベジタリアンの人口が減少しつつあります。
調査会社の発表によれば、現在オーストラリアで菜食主義者は全体のわずか5%。その中でも31%は時折肉を食べると答えています。さらに最近の調査では、赤身肉の摂取量を増やす人々の割合が過去最高に達しており、「健康的で強い美」を目指す動きが広がっているとのことです。
また、この流れを支える要因として、栄養面での意識が高まっていることも挙げられます。赤身肉は、鉄分やタンパク質、ビタミンB12の供給源です。こうした栄養を肉代替食品で取ろうとしても、価格の高さがネックとなっている状況です。今やビーガンは高所得層の選択肢になってしまったのかもしれません。
1月は「Veganuary」と呼ばれる菜食を呼びかけるキャンペーンが世界的に行われます。新しい菜食メニューの発表イベントなどが行われますが、今年は少し風変わりしたそうです。ビーガンをSNSでアピールするセレブリティーが減り、代わりに食の安全保障を語る投稿が増えたと言われています。
オーストラリアでは現在、新しい食事ガイドラインの作成が進められています。このガイドラインでは、気候変動を考慮した食の選択も議論の対象になっており、畜産業界からも注目されています。(編集長)
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