ことの葉「銀鱈の粕漬け」

日本に一時帰国中の楽しみは、何といっても日本食だ。筆者の好物は魚料理だが、中でも「銀鱈(ギンダラ)の粕漬け」には目がない。毎日のようにスーパーで買っては家で焼いて食べていた。好物が過ぎて、骨まで残さず食べる。

オーストラリアにも切り身の鱈は売っているが全て冷凍で、鮮度が日本とは全然違う。油ものっていない。まして粕漬けなどしない。しかも円安で日本と比べると価格がかなり高い。

オーストラリアで売られる魚も美味しいものが多いが、銀鱈の粕漬けがないという事実は揺るがず、不満が募る。日本の人気食材がオーストラリアにも輸入される昨今、次に誰が銀鱈に目を付けて輸入してくれるのか、と思っている。

日本で銀鱈を飽きるくらいに食べれば、オーストラリアに戻ってもいい加減食べたくなくなるだろう。そう思っていたが、いざオーストラリアに帰ると、日本で銀鱈をたくさん食べ過ぎてそれに慣れてしまい、食卓にないとどうも飽きタラない。美味い。(西嵐)

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