湖城の窓から「冬の出来事あれこれ」

冬の訪れと共に、ここ数週間でオーストラリアの農業界ではいくつもの出来事がありました。一つ目は西オーストラリア州を中心に、広く雨が降ったこと。乾燥が続いていた同州では主に穀物業界がやきもきしていましたが、初冬の雨で景況感が一気に上昇した感があります。

2つ目は酪農業界で、加工各社の来年度の乳価が出揃いました。ほとんどの会社が今年度から引き下げた金額を提示しました。事前に予想された通りとはいえ、酪農家は落胆していることでしょう。

最後は畜産業界で、オーストラリア産牛肉に対する中国の禁輸解除がみられたこと。中国市場では現在、低価格帯はブラジル産が独占している中で、高価格帯は中国経済の減速により消費が落ち込んでいます。一方で供給減の米国産が開けた穴を、オーストラリアが埋められるという分析もあります。いずれにせよ、オーストラリアのシェア拡大に期待が高まります。

これからの出来事としては、中国の李強首相の1518日の来豪が挙げられます。いまだ規制の残るロブスターの輸出解禁が望まれます。西オーストラリア州政府は、来月からロックロブスターの商業漁獲制限を緩和する予定です。(編集長)

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