湖城の窓から「いいとこ取り」

筆者はオーストラリアでアマゾンのプライム会員になっています。映画はアマゾン・プライムビデオよりネットフリックスの方が断然面白いとも聞きますが、オンラインで買った商品が送料なしですぐに届く魅力に抗えず、切り替えできません。先日も日本から炊飯用土鍋を取り寄せたところ、重い鍋が1週間後、追加料金なしで届いたことに驚きました。日本郵便で送ったら、6,700円かかります。

今週のトップ記事では、勢いのある食品小売企業として、アマゾンのほか、コストコとアルディを取り上げています。この外資3社の共通点は、顧客体験に関係する強いアピールポイントを持っていることではないでしょうか。

コストコは、言わずと知れた巨大な店舗と大きなパッケージで初めて来た顧客を驚かせます。アルディは店舗中央部の週替わり商品「スペシャル・バイ」で、顧客を飽きさせません。アマゾンの配送をめぐるカスタマーエキスペリエンスの改善は徹底しています。

一方の地場大手ウールワースとコールズは、消費者の「食材供給の総元締め」としての地位に安住し、顧客体験は重視していないように見受けられます。

もちろん、必需品である食品を扱うのですから、安定感が大事という見方もあるでしょう。しかしコールズはかつてアルディを真似た販促策「スマート・バイ」を行いました。今度は、倉庫型大型店舗でバルク販売のコストコとオンライン販売のアマゾンの特徴を合わせた「コ・ウーリ・ゾン」なんていうのはどうでしょうか。(編集長)

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