湖城の窓から「どちらが正しい?」
農業が気候の影響を大きく受けることは言うまでもありません。オーストラリアでは現在、エルニーニョ現象の発生が懸念されています。
豪気象庁(BOM)は今月18日付のリポートで、エルニーニョの見通しを従来の「警告(Alert)」のまま維持しました。エルニーニョ現象が発生する確率は70%と高いものの、大気側の指標とされる南方振動指数(SOI)は中立に逆戻りし、風や広範囲な気圧の状況はまだエルニーニョ現象の発生条件に合致していないとしています。
このBOMのリポートを歓迎したのは特に穀物業界で、少なくとも中立状態であれば春季の雨が多少少なくても、これまでの豊富な雨により例年通りの収穫は見込めると楽観的な見通しを強めました。
一方、日本の気象庁は今月10日、「春からエルニーニョ現象が続いている」と報告。今後北半球の秋にかけても、エルニーニョ現象は90%の確率で継続すると見込んでいます。
20ページに記載のオーストラリア各地の降水量を見ると、先月は多くの地域で平均以上の雨が降りました。シドニーでもはっきりしない天気が続いています。
日豪の気象当局の判断は異なっていますが、オーストラリアに乾燥をもたらすエルニーニョ現象はまだ発生していないというBOMに軍配を上げたくなるところです。(編集長)
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