湖城の窓から「玉石混交」
今週のトップ記事は、植物由来食品を取り上げました。アイルランドの食品大手ケリーが2022年にオーストラリアの消費者を対象に行った調査によると、植物由来食品の消費を始めた理由として「健康」を挙げた人は60%で、「環境」を挙げたのは51%だったそうです(複数回答有)。
また、弊誌の連載「多様化する食のかたち」の第3回でリポートしているように、公共放送ABCの調査では、その理由は「動物福祉」が35%、「健康」が27%、「環境」が21%でした。
「健康」が一つのキーワードですが、食品科学者のマクタビシュウェスト博士は「植物由来食品が健康にいい」というイメージは、企業のブランディングやパッケージング、SNSの流行で形成された可能性があると指摘し、「実際には体に必要な栄養素が含まれていない商品もある」と警告しています。
植物由来食品が世に出た当初は、ナッツやキノコ、マメなどで栄養を取り込む方法が採られていました。しかし最近は生産コスト高もあり、抽出物、濃縮物、分離物、増粘剤、油などで製造されているものの存在します。インフレは需要を停滞させる一方で、粗悪品を市場に出すことにつながりました。
2015年以降、植物由来肉の商品数は5倍に拡大しました。植物由来食品の業界規模は30年までに60倍に成長するとの試算もあります。消費者は商品の品質の見極めが一層重要になりそうです。(編集長)
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