第393品 ダレル・リーのミンティ・クランチ-・チョコレート・ボール

ミントの香りが爽やか。一袋5豪ドル(調査当時)

一見何の変哲もなく、どこかのスーパーのプライベートブランド商品かな?なんて思ってしまいそうな包装のチョコボールです。しかし実は、1888年に英国ロンドンからシドニーに渡ったハリー・リーが興した老舗菓子メーカー、ダレル・リー(Darrell Lea)の製品です。

この会社、もともとはニューサウスウェールズ州マンリーの果物屋が始まりです。しかし傍らで売られていた手づくりの菓子が評判を呼び、1920年代にシドニー中心街に菓子店を出します。現社名の由来となる息子のダレル・リーが経営を引き継ぐと、60年代までにメルボルンやアデレードにも進出し規模を拡大、68年にはオーストラリア証券取引所にも上場します。

しかし老舗ブランドとしての名声も確立した2012年、同社は経営破綻。大きな話題となりました。当時のギラード首相が、ダレル・リーを「国内企業の象徴的な存在」とし、ブランド継続を望むとのコメントを発表したほどです。しかし損失額は週に20万豪ドル(1豪ドル=約88円)とされ、直営店はすべて閉鎖されました。

外資の傘下に入るとの懸念もありましたが、クイーンズランド州のVIPペットフーズを所有するクイン家が買い取り、首相も消費者もひと安心しました。しかしその後プライベートエクイティ企業のクアドランドが買収。今でも折に触れ放出の噂が広がる波瀾万丈な会社なのです。

老舗らしいミルキーなチョコで、味は安心して食べられます。(尋助)

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