フォアグラ

家人がフォアグラを一つ、もらってきた。名だたる高級食材で、エサを大量に与えたガチョウの肥大した肝臓だ。

「どうやって食べる?」と聞かれても、見当もつかない。見た目はペーストのようで、クラッカーに付けて食べてみた。確かに「濃厚な味わいと、とろけるような舌触り」。だが、悲しいかな食べ慣れないせいか脂肪臭が気になる。娘はフォアグラを「残酷な食べ物」と認識しているらしく、見向きもしない。結局ほとんど食べないまま、冷蔵庫にしまった。

だがある日、気付くと半分以上減っている。家人も食べておらず、残るは最近料理に目覚めた息子だ。聞くと、近ごろは家族の夕食を作ることも多く、あらゆる料理に使っているという。煮込み系はもちろん、照り焼きのたれにも加えているらしい。

ネットを見ると、フォアグラはソテーで食べるのが定番のようだ。隠し味で使うとは何とも贅沢だが、道理で息子の料理の腕が上がったと思えたはずだ。(尋助)

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