第356品 グッドシードのブラッドオレンジ

人工的な味こそが健康によい?

人口を考えれば、日本よりオーストラリアの飲料市場の規模が小さいことは疑いようはありません。ただ、オーストラリアは意外にも、中小の飲料メーカーが元気で、ユニークな独自製品を積極的に開発・販売しており、ひょっとしたら日本以上にさまざまな味を楽しむことができるかもしれません。

そうした中小企業の一つが、ビクトリア州のメルボルン南東部に拠点を置くグッドシードです。同社を立ち上げたのは、エイドリアン・スーン氏とイビー・オン氏の夫婦です。スーン氏は、コンサルタント業からテニスコーチになったという異色の経歴の持ち主です。彼らが食品に目覚めたのは、自分たちの健康問題がきっかけだと言います。さまざまな食品を試す中で効果があったのが、コーカサス地方を起源とする発酵乳飲料ケフィアだったとか。

体にいいとの実体験を基に、彼らはまずケフィアを使った飲料の販売に乗り出しました。さらに善玉菌(プロバイオティクス)を含む飲料にも手を出してできたのが「ソーテッド」のブランドで提供する飲料です。3豪ドル(1豪ドル=約95円、価格は調査時点)で購入できる3種類のフレーバーのうち、ブラッドオレンジ味はその名の通りの味を予想して飲むと、オレンジ風味が薄いことに気付くでしょう。少々人工的ですが、これが健康の味かなと思えばいいかもしれません。(欣達)

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