第18品 「a2(エーツー)ミルク」
オーストラリアやニュージーランド(NZ)のスーパーマーケットに行けば必ず見かけるのが、4.7豪ドル(1豪ドル=約89円)で売られる2リットルボトル入りの「a2ミルク」です。オーストラリアでも上場するNZの乳業企業a2ミルクが販売しており、スーパーマーケット大手のプライベート・ブランド牛乳に比べて2倍ほど価格が高いです。
価格の違いは、社名にも入っている「a2」成分の含有によります。普通の牛乳はベータカゼイン(乳タンパク質)のうちa1という成分を含んでいますが、これはNZの研究者が先進国の心臓病などと関連していると主張しています。
一方、先進国でも特定地域の乳牛から採取した牛乳にはa2型ベータカゼインが含まれており、a1の牛乳よりも健康的だとされました。この点に着目したのが、2000年にa2成分だけを含む牛乳を生産するとして立ち上げられたa2ミルクです。
同社の牛乳は、確かに他社製品と飲み比べると味が濃いように思います。ただ、数年前に飲み比べた時よりも、薄くなったように思うのは気のせいでしょうか。また、別の科学者によればa2成分の効果は特に実証されていないとも。アジアの乳牛はa2成分を含む牛乳しか出さないので、a2がブランドとして通じるのは、オーストラリアやNZ、米国、英国だけのようです。(頼徳)
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