第12回 Bruxner Highway編

1.今回紹介する道

ブラックスナーハイウエー。

(ニューサウスウェールズ(NSW)州とクイーンズランド(QLD)州の州境を平行に走り、肉牛生産が盛んなニューイングランド高原地帯を横切る本道を紹介したい。)

 

2.私が走ったルート

NSW州カシノ(Casino)から西に進み、大分水嶺山脈の山道を通り、テンターフィールド(Tenterfield)とガンダウィンディ(Goondiwindi)まで走行。

(1)カシノ~テンターフィールド

QLD州とNSW州境の海岸地域は亜熱帯地域に属し、サトウキビや熱帯果樹が栽培されている。この海岸地域から内陸に60キロメートル向かうと、自らを「ビーフキャピタル」と名乗るカシノの町がある(QLD州のロックハンプトンも同様の名前を名乗っている)。近くには家畜卸売市場や加工工場などがあり、食肉産業や牧畜業が盛んだ。

カシノから進むと、大分水嶺山脈で狭く曲がりくねった山道を走ることになる。その山道を130キロメートルほど進めば牧草地が広がる地域に至るが、同地域の中心の町がテンターフィールドだ。

 

周辺は牧草地に加えてワイン用ブドウ畑もあり、農業が盛んな穏やかな地域である。また、ファーマーズマーケットでは地元農産品に加え、バナナなど、海岸地域産の亜熱帯農産物も売られていた。

テンターフィールドは海側からの物流だけでなく、高原地帯を縦断するニューイングランドハイウエーとも交差する交通の要所である。グレン・イネス(Glen Innes)方面へ80キロメートル弱南下した先には、大型肥育場のあるレンジャーズバレーがある。

 

(2)テンターフィールド~テキサス

テンターフィールドから進むと、本道に沿ってデュマレスク(Dumaresq)川が流れる。流域の農業にとって重要な河川で、道沿いには緑豊かなかんがい農地を見かけた。一方、牧草地である丘の斜面域は、雨不足もあり乾燥気味だ。

川沿いにあるQLD州側の町テキサスは、かつてタバコ栽培がおこなわれていたが、現在は肥育場での肉牛生産で有名だ。肥育場は一般的に、多くの牛を一カ所に集めて肥育するため、穀物と水を安定的に供給することが不可欠。テキサスの肥育場も、豊富な水資源があるから成り立っているのである。

(3)ガンダウィンディ郊外の大かんがい地域

テキサスから西に進むとボガビラ(Boggabilla)に着く。NSW州の州境の町で、QLD州のガンダウィンディという町と隣接する。

ガンダウィンディ郊外には大きなかんがい地域があり、綿花の栽培が有名だ。綿花は土を盛ったうねの上で栽培され、その谷間に水を流し込んでかんがいする。

3.実際に走って

海岸沿いのサトウキビ畑、ニューイングランド高原での肉牛生産、ガンダウィンディでのかんがい農業といった多様な農業を見られ、非常に興味深かった。地域農業を見る上では気候の違いだけでなく、河川流水域の地理的関係も考慮することが大切だと考えさせられた。

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