第2回 「天然バニラを世界に!」

ヘイララ・バニラのジェニファーさん

きょうはバレンタインデー。チョコレートなど、甘い香りに欠かせないバニラを南太平洋のトンガ王国で生産し、オーストラリアや日本にも輸出するニュージーランド(NZ)企業、ヘイララ・バニラの役員を務めるジェニファー・ボギズさん(写真)に話を聞いた。

ヘイララは2002年設立。ジェニファーさんの父親で元酪農家のジョンさんが、60歳の記念にトンガを訪れたのが始まりだ。トンガの村に魅せられたジョンさんは、サイクロン被害を受けた村の再建支援を目的に、バニラ栽培に乗り出した。05年の最初の収穫量は40キロだったが、10年には2トンに増えた。収穫したバニラはNZ北島タウランガにある同社工場で加工され、半分が輸出される。輸出先はオーストラリア、日本、米国、シンガポール、ブラジル、デンマークで、こだわりを持ったレストランや食品加工業者が主な顧客だ。

実は、世界で使用されるバニラの95%が人工的に作られたもの。「天然バニラを世界に広めるため、質の高さが評価される市場で高級ブランドとしての『ヘイララ・バニラ』を確立したい」と将来の目標を語るジェニファーさん。実は元会計士で、ヘイララへの入社は周りも驚く決断だった。ただ、就職のしやすさを理由に会計学を大学で学び、そのまま会計士になったジェニファーさんは当時「仕事にやりがいが見いだせず、いつもインスピレーションを探す日々」だったそうだ。

日本とのつながりができたのは11年12月。日本人女性と結婚し日本に住んでいたNZ人男性が、クリスマス休暇に帰省し、NZの店舗でヘイララの商品を見つけ、日本に持ち帰ったことに始まる。現在日本でヘイララ・バニラを輸入販売する本高砂屋(神戸市)の英国人コンサルタントの目に留まり、ヘイララと本高砂屋の取引が始まった。

日本について聞くと「清潔で礼儀正しくて、しっかりしている。良いものを作ればちゃんと評価される市場」とうれしそうに話す。トンガの村を支援しながら「本物のバニラ」を普及させたい─。ヘイララは今後も事業拡大を急がず、着実にブランドの信頼を積み上げていく方針だ。

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