豪州の保守性
飲食習慣と言うべきか、嗜好と言うべきか、オーストラリア人の飲食の好みがかなり保守的だとは気づいていた。それも深遠な文化を守る保守性ではなく、粗雑でシンプルな保守性だ。
それはスーパーやコンビニ、自動販売機の商品ラインナップを見れば一目瞭然だ。街の人々は、コーラか、非常に限られたブランドの炭酸飲料ばかり飲んでいることが分かる。日本のように、ブランドも種類も百花繚乱という状態にはほど遠い。ただしこれは、国民の舌の好みが本当に保守的で、それ以外は飲みたくないという傾向の表れなのか、実は国民は本当はブランドにこだわっていないが市場の新規ブランド参入が難しいだけなのか、よく分からない。
日本の成熟した市場でさまざまな飲料を楽しんできた側としては、こちらのコンビニなどで商品の選択肢が少ないことで、「今度出たあのジュースはおいしい」などと、多様な商品を選びながら自分の味覚嗜好を確かめていく、などという欲求が消えつつある。(西嵐)
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